伝統/歴史 季節

秋のお彼岸

投稿日:2016年9月16日

今年の彼岸入りは9月19日。
中日は22日で、この日が秋分です。

 

彼岸花

 

春分と秋分は、太陽が真東から昇って真西に沈むため、
昼と夜の長さがほぼ同じになります。
お彼岸の時期にお墓参りに行く風習は、
この太陽の動きに関係しています。

仏教では、先祖がいる向こうの世界を彼岸といい、
その反対側の私たちがいる世界を此岸(しがん)といいます。
彼岸は西にあり、此岸は東にあるとされることから、
春分と秋分は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考えられています。
そういった意味合いから、この日にお墓参りをするようになったそうです。

 

春分と秋分の中日は、
「春分の日」「秋分の日」として国民の祝日に定められていますが、
その趣旨は少し異なっています。

・春分の日=『自然をたたえ、生物をいつくしむ日』
・秋分の日=『祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日』

この趣旨から考えると、春のお彼岸よりも、
秋のお彼岸に重きを置いているような気がします。
なんにせよ、お彼岸の時期だけでなく、
普段から先祖を尊び感謝する心を持ち続けたいものです。

 

夏の疲れが出るころです。
ご無理はなさいませんよう、身体に気をつけ、
今週も元気にお過ごしくださいね。

久郷直子

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