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2025年10月 歳時記のある暮らし

澄んだ空と爽やかな風が心地よい季節となりました。
皆様、健やかにお過ごしでしょうか。
いつも『神秘の健康力』をご愛用いただき誠にありがとうございます。

十月はスポーツの日や秋祭り、ハロウィンといった行事に彩られ、今年は六日に中秋の名月を迎えるなど、観光にも良い季節です。また、栗やさつまいも、松茸、新米、秋刀魚など、秋の味覚も豊富に揃い、五感で秋を堪能できる実り多きひとときです。
朝晩の風にふと肌寒さを感じると、衣替えの季節が巡ってきたことに気づかされます。今では春夏物を洗ってから仕舞いますが、かつては秋の乾いた風を利用した「虫干し」が暮らしの一風景でした。虫干しとは、衣類や書物、調度品などを風通しのよい場所に干し、虫やカビを防ぐ知恵。その起源は、平安時代の宮中行事「曝涼(ばくりょう)」にあるとされています。正倉院や寺社では「土用干し」「寒干し」など年に三度行われ、今もこの時期に合わせて貴重な寺宝や仏像が公開されることもあります。虫干しは、秋晴れの日の午前十時から午後二時ごろのあいだに窓を開け放ち、衣類や書物を広げて風を通します。その光景は単に物を手入れするというだけでなく、どこか心まで整えてくれるような清らかで落ち着いた時間でもあり、季節とともに生きる感性が息づきます。
三日より「水始涸(みずはじめてかるる)」。稲刈りの準備として水田の水が抜かれ、同時に秋の気配が深まり、水辺には静けさが満ちてゆきます。秋の澄んだ水面に映る空や草木は、どこか張りつめたような美しさを帯び、「水の秋」という季語がぴたりと当てはまるようです。
八日は「寒露」。露が冷たく感じられ、秋がぐっと深まっていく時節です。山の木々の葉が色づき始めます。七十二候では「鴻雁来(こうがんきたる)」。北から渡り鳥が飛来するころです。
「鴻」はハクチョウやヒシクイ、「雁」はマガンやシジュウカラガンを指し、水辺には彼ら冬鳥の姿が少しずつ増えていきます。静かな水面を泳ぐその姿には寒さの中に息づく命の輝きが感じられます。なかでもジョウビタキは、橙色の羽と澄んだ声が美しい「紋付き鳥」として親しまれ、市街地でも見られる秋を告げる鳥です。ツグミは草地などを慎重に歩く姿が愛らしく、名は「口をつぐむ」に由来し、どこか奥ゆかしさを漂わせます。
この時季、草花も彩り豊かです。葉鶏頭は「雁来紅」とも呼ばれ、紫や赤、黄の葉が庭を染めます。『枕草子』で「雁の来る花」と詠まれています。また「雁草」も可憐な紫の花を咲かせ、秋の風情を深めます。
十三日は「菊花開(きくのはなひらく)」。野に咲く嫁菜や白山菊など、野菊の美しさはひときわ冴えます。芭蕉は「秋を経て蝶もなめるや菊の露」と詠み、命の終わりを迎える蝶が最後に菊の露を吸う姿に深い情感を込めたのでしょう。
秋の七草のひとつ、藤袴(フジバカマ)も見頃を迎えます。この花を好む旅する蝶、アサギマダラは、台湾から日本本土を経て北上し、秋には南へ戻るという長い旅をする渡り蝶です。その旅の途中、藤袴の蜜を吸い、フェロモン生成や身を守るための成分を蓄えるそうです。京都では「藤袴祭」が開かれ、蝶と花の美しい共演に目を奪われます。
十八日は「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」。秋の夜、静けさの中で鳴く虫たちの声に季節の深まりを感じます。西行は「きりぎりす夜寒に秋のなるままに 弱るか声の遠ざかりゆく」と詠みました。盛りを過ぎたかすかな鳴き声にこそ、どこかしら哀愁や余韻が漂うのかもしれません。
二十三日には「霜降(そうこう)」を迎え、次は立冬。紅葉は深まり、凛とした空気の中で静けさと彩りが共存するこの季節を心ゆくまで味わいたいものです。草花や渡り鳥に季節の移ろいを感じながら、芸術の秋、食欲の秋、実り豊かなこの時季をどうぞお健やかにお楽しみください。

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皆様のご健康をお祈り申しあげます。

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