認知症の一種で脳が萎縮する病気です。 脳の神経細胞の減少、脳の萎縮、脳への老人斑・神経原線維変化の出現が特徴です。発症と進行は緩やかで、徐々に悪化していきます。もの忘れ(記憶障害)から始まり、時間、場所、人の見当がつかなくなります(見当識障害)。
アルツハイマーの原因は、βアミノロイドという物質の蓄積が原因と考えられています。βアミノロイドは、脳の神経細胞が作る不要な物質です。 βアミノロイドは脳の中にある酵素などが除去してくれますが、加齢によって酵素が減ってしまうと、脳の中にどんどんたまってしまうのです。
※ アルツハイマー病の原因には多くの仮説があり、いまだ確定していません。しかし現在、βアミノロイドを主な原因とする説が世界中の学会で主流です。

認知症には、約70種類くらいあると言われますが、その中でも多いのが「アルツハイマー型認知症」、「脳血管性認知症」、「レビー小体型認知症(DLB)」です。
中高年に多くみられる「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」とでは症状が異なります。
アルツハイマー型認知症 | 脳血管性認知症 | |
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認知症の自覚 | ないことが多い | 初期にはある |
進み方 | ゆっくり単調に進む | 良くなったり悪くなったりしながら 階段状に進む |
神経症状 | 初期には少ない | 手足が部分的に麻痺したり しびれたりすることが多い |
身体の持病 | 持病との関係は少ない | 高血圧、糖尿病などの持病を持つことが多い |
特徴的傾向 | 落ち着きがなかったり深刻味がないことが多い | 精神的に不安定になることが多い |
認知症の性質 | 全般的認知症 (全般的に能力が低下している) |
まだら認知症 (部分的に能力が低下している) |
人格・人柄 | 変わることが多い | ある程度保たれる |