旬の健康情報-糖尿病のフットケア01

糖尿病のフットケア

糖尿病と足は、意外なほど関係が深いのです。日常生活で足に気を遣うことはあまり多くありませんが、糖尿病があると足の手入れと、足の傷に対する早期の治療が非常に重要になります。

増加が予想される糖尿病による足の病気

家の中では靴を履かず、入浴好きで清潔を好む日本人は、欧米人に比べて足の病気が少ないと思われてきました。しかし日本人でも糖尿病による足の病気が増えていることが、厚生労働省の『糖尿病実態調査』で明らかになっています。

1997年に行われた第1回目の同調査では、「足壊疽で治療中」の人は0.5パーセントだったのに5年後の2002年の調査では、1.6パーセントと3倍以上に増えていたのです。

今後、日本でもライフスタイルの変化により、足の手入れの大切さはますます高まると考えられます。糖尿病と足の関連をよく理解し、みだしなみを整えるのと同じように、普段から足にも気を配りましょう。

糖尿病の人口は?

平成19年の国民健康・栄養調査によると、「糖尿病が強く疑われる人」の890万人と「糖尿病の可能性を否定できない人」の1,320万人を合わせると、全国に2,210万人いると推定されています。しかも、糖尿病が疑われる人の約4割はほとんど治療を受けたことがない人です。

切断の恐れがある糖尿病

免疫力が衰え感染しやすくなる。

免疫力が衰え感染しやすくなる。

足の手入れが必要な理由

  • 神経障害により感覚が鈍くなっているため、ケガやヤケドなどの発見が遅れます。
  • すぐに治る程度のケガでも、血流障害や細菌に対する抵抗力の低下が原因でなかなか治らず、傷口が化膿するケースがあります。
  • 処置をせずに放置すると、やがて潰瘍、壊疽へと悪化します。

足の手入れが必要な理由

特に足の手入れが必要な人

  • 以前に足の潰瘍や壊疽になった人。
  • 透析治療を受けている人。
  • 足や足指が変形している人。
  • 神経障害や血管障害があるといわれている人。
  • 網膜症などで視力が低下して足を自分でチェックできない人
  • 異常に気付いてもらえない一人暮らしの高齢者。

足を守るフットケアの要点

血糖コントロールによる糖尿病そのものの治療はもちろんですが、
次のような点に日頃から気をつけましょう。

 

足を守るフットケアの要点

寝る前などに、毎日明るい場所で足をよくみましょう。足の裏側は手鏡にうつしてみたり、目の悪い方は、周りの人にみてもらいましょう。

2. 入浴時のポイント

おふろに入るときには、次のような点に注意しましょう。 湯ぶねに入る前には、必ず手で湯加減を確かめる。神経障害があると足は熱さに鈍くなっていて、熱い湯でも気付かずにヤケドをすることも。

・ やわらかいタオルやスポンジで、足の裏やゆびの間もていねいに洗う。
・ 足がふやけるほどの長ぶろはダメ。ふやけた皮膚は傷つきやすい。
・ 入浴後は水分をしっかりふきとり、クリームを塗って、皮膚が乾燥しないように。

3. 爪の手入れ

神経障害が進んでいると、爪が伸びていたり割れていたり、さらには巻き爪がくいこんでいても、違和感や痛みを感じません。伸びた爪はケガのもとですので、こまめに手入れをしましょう。硬くて切りにくい爪は、無理に自分で切らずに医師や看護師に処置してもらいましょう。また、深爪をしないように注意が必要です。

4.水虫からの壊疽を防ぐ

水虫の原因“白癬菌”は、繁殖すると皮膚に傷やただれを作ります。ここに雑菌やバイ菌が付けば、抵抗力のひくい糖尿病患者はすぐに炎症や化膿を起こしてしまい、その膿を餌に、どんどん化膿範囲が広がってしまします。
そのため、もし水虫ができてもつぶしたり掻いてはいけません。たかが水虫と自己治療や市販の薬を使う事は壊疽に進行させてしまう危険性があります。糖尿病性壊疽の治療を行っている専門の皮膚科で早急に治療を受ける事が重要なポイントとなります。

5.歩行中にふくらはぎの痛みを感じたら要注意!

動脈硬化は、糖尿病による合併症のなかでも特に重要な疾患で、血流障害の原因ともなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすことが知られています。動脈硬化は足の血管にも発症します。歩くとふくらはぎが痛み、休憩すると痛みがとれるといった症状(間欠性跛行〈かんけつせいはこう〉)は要注意。足の動脈が細くなっていて、十分な酸素が送られていない可能性があります。放っておくと壊疽に進展することもあります。早めに医師にみてもらってください。

6.足の変形

神経障害が進むと、足が変形することがあります。これは、感覚が鈍くなっていて、不自然な歩き方でも気付かずに違和感なく歩けてしまうため、徐々に骨が変形してしまうためです。変形した足のままでは転びやすくなり、ケガや骨折を招きます。足が不自然な形をしていないかもチェックしましょう。

7. 足にやさしい靴を選ぶ

靴が足にフィットしていないと、靴ずれを起こしたり、血管を圧迫したりします。また、蒸〈む〉れやすい材質のものだと、みず虫ができやすくなります。足の病気の予防にとって、靴選びは大切なポイントです。

  • ・ 足全体にフィットし、つま先がゆったりしたものを選ぶ。
  • ・ ハイヒールなど、一カ所に体重がかかるものは避ける。
  • ・ 靴底にクッションのある、ウォーキングタイプがよい。
  • ・ 新しい靴は、最初から長時間履かずに、徐々に慣らしていく。
  • ・ 靴を履く前には、小石など異物が入っていないかをチェックする。

8. ケガを防ぐ!

靴下を必ず履くようにしましょう。
靴下の選び方、履き方は、下のようなことに注意してください。

  • ・ 通気性のよい綿かウールのものを選ぶ。
  • ・ 足を締めつけ過ぎず、ずれて下がらない、サイズのあったものを履く。
  • ・ 出血に気付きやすい白色のもの。
  • ・ 毎日履き替えて清潔を保つ。
  • ・ 雨水でぬれたときは、早めに履き換える。

9.やけどを防ぐ!

神経障害により、熱さに対しても鈍くなっています。こたつや電気カーペットなどでは、低温ヤケド(低い温度設定でも長時間温めていることでヤケドと同じ状態になる)に十分注意しましょう。真夏、砂浜を素足で歩いたり、直射日光にあたり激しい日焼けをするのも危険です。

10. 感染・化膿を防ぐ!

皮膚の清潔を保ちましょう。雨の日や夏場は特に注意が必要です。ふやけた皮膚は傷つきやすく、そこから感染し化膿したり、あるいはみず虫の原因ともなります。汗はよくふき、靴下は替えましょう。

11.禁煙!!

タバコに含まれているニコチンは、血管を収縮させたり傷めたりすることがわかっています。つまり、タバコを吸うことで、血流障害はより悪化するのです。糖尿病になったら、まず禁煙です。

増加が予想される糖尿病による足の病気

もし足にケガをしたり、異常に気付いたら、すぐに消毒などの応急手当をして早めに医師にみせましょう。一番いけないことは、痛くないからといって放置することです。また、タコやウオノメを市販薬で治そうとしたり、自分で削ったりすると、削りすぎて新しい傷をつくることがあり危険です。みず虫も市販薬を多用し、自己療法に頼るのではなく、早めに医師にみてもらいましょう。


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