久郷直子のお便り

お客様係・久郷直子が毎月、『神秘の健康力』ご愛用者様に宛てて 書いているお便りが、ホームページでも ご覧いただけるようになりました!

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4月のおたより(テキスト版)

立春の声が聞こえても厳しい寒さが続きます。
皆様、おすこやかにお過ごしでしょうか。
いつも『神秘の健康力』をご愛用くださり、誠にありがとうございます。

春は名のみの風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど 時にあらずと声も立てず

雪解けの土の中から「ふきのとう」が顔をのぞかせ、冬木立の新芽も明るさを増してきます。けれども「春告げ鳥」といわれる鶯は、あまりの寒さに鳴くのをためらっている…、そんな情景が浮かびます。大正の初期、東京音楽学校の教授だった吉丸一昌が長野県安曇野を訪れたとき、早春の雪解け風景に感銘を受けて書き上げた『早春賦』です。

健康面では関節痛や冷え症、風邪やインフルエンザへの備えがまだまだ必要です。しかも花粉症の季節が到来します。季節の変わり目は体調が崩れやすく、昔から立春、立夏、立秋、立冬という節分に追儺、端午の節句の菖蒲湯、夏越の祓などの行事をつうじて無病息災を願ってきました。中でも立春の前日の節分だけは、厄払いの豆まき行事の後、年の数だけ豆を食べます。依然と寒く体調が乱れがちな立春のころ、畑の牛肉といわれる大豆を食べてタンパク質を補給する狙いもあったのでしょうか。

温かい食事や着心地の良い防寒着は寒さで縮まる身体をほぐし元気づけてくれますが、行事やしきたりに込められた願いは、人とつながり心を豊かにしてくれます。時として、心が洗われるような清らかな涙や耐える人の姿から、精神の強さと安らぎを与えられることがあります。
宮沢賢治の『永訣の朝』という詩があります。最愛の妹だったトシ(作中では「とし子」)が結核にかかり24歳でこの世を去る日の心情を綴っています。

「けふのうちに とほくへいってしまふ わたくしのいもうとよ」と、一緒に育ってきた間、見慣れた青い蓴菜(じゅんさい)もようの2つの陶椀に目を向けます。「わたしたちが いっしょにそだってきたあひだ みなれたちやわんの この藍のもやうにも もう けふ おまへはわかれてしまふ」と受け入れがたい悲しみをあらわにします。そんな賢治にトシは、最後の食べ物を取って来てと頼みます。 「とざされた病室の くらいびゃうぶやかやのなかに やさしくあをじろく燃えてゐる  わたくしのけなげないもうとよ」「はげしいはげしい熱やあえぎのあひだから おまへは わたくしに たのんだのだ」「ああ とし子 死ぬといふ いまごろになって わたくしを いっしゃう(一生)あかるくするために こんなさっぱりした雪のひとわんを おまへは わたくしにたのんだのだ ありがたうわたくしのけなげないもうとよ わたくしもまっすぐにすすんでいくから」妹、トシは、何もしてあげられないで悶々とする賢治に頼みごとをして、それを賢治が叶えることによって少しでも、その後の悲しみを和らげたかったのでしょう。 「いっさう陰惨な雲から みぞれはびちょびちょふってくる」 「あんなおそろしいみだれたそらから このうつくしい雪がきたのだ」 「銀河や太陽 気圏などとよばれたせかいの そらからおちた雪のさいごのひとわんを…」「雪と水とのまっしろな二相系をたもち すきとほるつめたい雫にみちた このつややかな松のえだから わたくしのやさしいいもうとの さいごのたべものをもらっていかう」

宮沢賢治は「明治三陸津波」が起きた年に生まれ、若くして最愛の妹との永遠の別れを知り「関東大震災」を経験し、「昭和三陸津波」があった年に旅立ちました。37年の短い生涯で、冷害や飢饉で貧困にあえいでいた岩手で農業指導に力を注ぎました。
「雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けぬ 丈夫な体を持ち 欲はなく決していからず いつも静かに笑っている」「誉められもせず苦にもされず そういうものに私はなりたい」
賢治の言葉に触れるたび、贅沢に慣れてしまった日常を反省し、美しく生きる価値に気付かされます。

東日本大震災からもうすぐ4年。
震災で犠牲になられた方は2万人以上…。数字で災害の規模を語りがちですが、そこには2万人以上のひとりひとりに懐かしい思い出や叶えたい夢があったこと、また、大切な人を失い、一生、哀しみに耐えなければならない人が今も大勢いることを忘れてはならないと思います。三度のご飯が食べられて、安心して眠れる場所がある私には、犠牲となられた方々にお悔やみを語る資格などありません。ただ、3月11日は、犠牲となられたおひとりおひとりに、かけがえのない人生があったことを思い起こし祈りを捧げる日としたいです。

皆様のご健康をお祈りいたします。

金氏高麗人参株式会社お客様係
久郷直子(くごう なおこ)

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